TPPについて

政府は平成25年3月にTPP協定の交渉参加を正式に表明しました。さらに、4月には日米事前協議が合意に至っています。しかし、私たち国民への十分な説明がないまま、参加への動きが加速しています。TPP協定への参加は、他人事ではなく私たちの暮らしや地域経済に大きな影響を及ぼす可能性があります。まず、TPP協定の特徴や参加した場合の影響などについて「正しい知識」をもち、私たち一人ひとりが正しい判断をすることが大切です。

TPP協定とは

TPP協定は、正式には「環太平洋パートナーシップ協定」(TransPacificPartnership)と呼ばれ、太平洋周辺の加盟国との間で関税(注1)や非関税障壁(注2)などの制限を一切なくすことで、国境を越えて物が自由に行き来できるようにし、サービスや食品の安全性、また医療、雇用、投資など21分野で参加国間でのルールや仕組みを統一しようとするものです。

どんな国が参加しているの?

はじめから参加したシンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイの4カ国に加えて、アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナムの8カ国で交渉が開始され、現在はマレーシア、カナダ、メキシコを加えた11カ国が交渉に参加しています(表1参照)。

<表1>TPP交渉参加国

参加年

参加国 

2006年

シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド

2010年

アメリカ、オーストラリア、ベトナム、ペルー、マレーシア

2012年

カナダ、メキシコ

TPP協定に参加すると、どんな影響があるの?

TPP協定は、関税などのあらゆる制限を撤廃することが前提であり、参加国への輸出拡大の可能性や知的財産の保護などのメリットが想定されています。政府は、TPP協定への参加により関税が撤廃された場合、実質GDP(注3)が、10年後に0.66%(総額3.2兆円)増加すると試算しています。一方で、農業や関連産業などへの影響も懸念されています。

特に、北海道・十勝・音更町は農業をはじめとする第一次産業が基幹産業であり、その影響は農業を含む地域社会全体に及ぶことが懸念されています。北海道では、TPP協定への参加で関税が撤廃された場合の影響額について公表しています(表2)。北海道の試算では、関税の撤廃によって1兆5千億円強の損失を受け、約11万人の雇用が失われると試算しています。

<表2>関税の撤廃で想定される影響

◆北海道への影響額

△15,846億円

うち農業算出額

△4,931億円

うち関連産業

△3,532億円

うち地域経済

△7,383億円

◆雇用

△11.2万人

◆農家戸数

△2.3万戸

北海道農政部「関税撤廃による北海道農業等への影響試算」より

このほかにも、食の安全や食料自給率、医療、保険、労働など様々な分野に影響を及ぼす可能性があると考えられています。

用語のメモ

(注1)関税

国内産業の保護と財政の確保を目的とし、輸出入貨物に対して課される税金。海外からの輸入品に対し、高い税金をかけることにより価格が上がり、国内市場で消費されにくくなることで、保護や振興を必要とする「国際競争力の低い産業」や「衰退しつつある産業」などを保護する役割がある。

(注2)非関税障壁

関税以外の方法によって貿易を制限すること。例えば、極端に複雑な検査などを義務づけることや、「一定の規格を満たさない食品や農産物の輸入を認めない」、「遺伝子組み換えの農産物を取り扱わない」などの決まりを設けることで、外国製品の輸入量を制限していることとなる。

(注3)GDP

国内総生産。国内で新しく生み出された生産物やサービスの金額の総額で、国の経済の大きさを表わす指標の一つ。一般的にGDPが大きいほど経済的に豊かな国とされる。

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