健康情報
たばこと健康
喫煙による健康被害
たばこの煙には5,300種類以上の化学物質が含まれており、そのうち発がん性物質は約70種類含まれています。これらの有害物質の影響により、たばこを吸う人は吸わない人と比べて、がんや脳卒中、虚血性心疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などさまざまな病気になるリスクや死亡率が高まります。たばこに含まれる代表的な有害物質は以下のものが挙げられます。タール | 数十種類の発がん物質が含まれています。 低タールたばこでも、吸い方によっては摂取量が増加します。 |
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ニコチン | 血管を収縮させ血液の流れを悪くします。 強い依存性があり、なかなかたばこをやめられなくなります。 |
一酸化炭素 | 血液中のヘモグロビンと結びつき酸素の運搬を妨げ、身体が酸素不足になります。 動脈硬化を促進し、心筋梗塞などのリスクを高めます。 |
COPDとは
「肺の生活習慣病」とも言われているCOPDになると、たばこなどに含まれる有害物質を長年吸い込むことで肺に炎症が起こり、血液中の二酸化炭素を回収し酸素を供給する役割のある「肺胞」が破壊されてしまいます。破壊された肺胞は再生することができないため、肺に必要な酸素を取り込めず、悪化すると咳・痰・息切れが生じやすくなります。そして、軽い動作でも息苦しさを感じるようになり、日常生活に支障をきたすようになります。日本では、COPDの人の約9割が喫煙者や過去に喫煙をしていた人であり、たばこから出る副流煙を吸い込む受動喫煙も高リスクになります。そのため、予防には禁煙が最も大切です。
受動喫煙による健康への影響
家族に喫煙者がいたり、喫煙可能な店内で働いたりするなど、受動喫煙の機会が多い人は有害物質を多く含む副流煙を吸い込むことで、健康に大きな影響を及ぼすことが分かっています。フィルターを通らない副流煙には、喫煙者本人が吸う主流煙より高濃度の有害物質が含まれています。また、妊婦や子どもが副流煙を吸ってしまうと、低出生体重児や胎児発育遅延、乳幼児突然死症候群(SIDS)の原因になります。
北海道は「受動喫煙ゼロ」の実現を目指しています
北海道では、成人喫煙率や肺がん死亡率・罹患率が全国平均よりも高いといった現状を踏まえ、令和2年4月に「北海道受動喫煙防止条例」を制定し、全ての人に望まない受動喫煙を生じさせない「受動喫煙ゼロ」の実現を目指し、北海道、道民、事業者および関係団体がそれぞれの責務の下、協働しながら道民運動として、受動喫煙防止対策を推進することとしています。受動喫煙防止対策を推進する上で、皆さんに受動喫煙に関する正しい知識を持っていただくことが重要であることから、北海道ではポータルサイトを立ち上げ、皆さんにとって参考となるさまざまな情報を取りまとめていますので、ぜひご活用ください。
北海道受動喫煙ポータルサイト(外部サイトへリンクします)
禁煙治療
たばこに含まれるニコチンには強い依存性があります。そのため、やめようとするとイライラしたり、気が散ってほかのことができないなど、簡単にはやめられません。現在は、禁煙補助剤(ニコチンガムやニコチンパッチなど)や禁煙外来など、自分に合った方法で禁煙に取り組むことが可能です。十勝管内でも多くの医療機関で禁煙治療が受けられます。詳しくは禁煙治療に保険が使える医療機関一覧(196.88 KB)をご覧ください。未成年の喫煙防止
未成年の喫煙は成人に比べて健康への影響が大きく、喫煙を始めてからニコチン依存症になるまでの期間も短いです。また、たばこを吸い始めた年齢が早いほど、禁煙が成功しづらく死亡リスクや病気になるリスクが増加することが分かっています。このため、成人年齢が18歳に引き下げられても、法的に喫煙できる年齢は20歳が維持されています。また、健康への悪影響が大きい子どもや若者をたばこの煙から守るため、2020年に施行された改正健康増進法では、喫煙できる場所への20歳未満の人の立ち入りが禁止されるなどの対策が講じられています。お問い合わせ
保健福祉部健康推進課
080-0104 北海道河東郡音更町新通8丁目5番地
電話:0155-42-2712
ファクス:0155-42-2713